マーケットとノンマーケットの違いとは?

WEB UNIVERSITY マーケットとノンマーケットの違いとは? 2019.08.26

先生前回までは『誰がどのように使用するのか』『誰が不動産を所有するのか』という視点にから不動産のセグメントを見ていったね。それじゃあ、今回は不動産の切り分けについて別の視点から見てみようかな」

清水教授のオンデマンド不動産大学 第5回 ~マーケットとノンマーケット~
今回のキーワード
・土地と建物
・マーケット

不動産は『土地』と『建物』

内閣府のSNA(国民経済計算)※では、不動産を考えるとき土地と建物を分けられており、さらに建物は住宅と非住宅で分けられています。不動産鑑定においても、不動産は『土地及びそれに付随する建物』であるとされています。このように、不動産は土地と建物を分離して考えられることが多いです。では、どうして土地と建物を別々にとらえる必要があるのでしょうか。

※国民経済計算:一国の経済の状況について、生産、消費・投資などのフロー面や、資産、負債などのストック面を体系的に記録したもの。

土地と建物を分けて考える大きな要因として、『土地は再生産が出来ないのに対して建物は再生産が出来るから』というものがあります。他にも、土地の価格は景気に応じて変わるのに対して、建物の価格は使い方によって変わります。

フドウ「逆に言えばあまり使われないと建物の価値は変化しないってことですか?」

先生「良いところに気付いたね。僕たちが不動産市場を分析しようとするのは、建物が使われることによって価値が変動して、その建物が活発に取引されるマーケットが存在するからなんだ」

取引されなきゃ意味がない?ノンマーケット

公共の建物や公営住宅は取引ができません。また、山奥の田舎や離島では取引自体はできなくはないですが、ほとんど行われていないことが多いですね。そういった場所はノンマーケットと呼ばれています。他にも、企業が自身で所有・使用している建物も取引されることがほぼないからノンマーケットに該当します。これらを説明したのが上図です。

私たちが主に分析しているのは、Aに該当するマーケットです。Bはさっき説明した通り企業が所有・使用しているから分析をすることにあまり意味がありません。Cは取引が少ない上に、きちんとデータ化されていないことが多いです。Dに関しては、農業地は土地利用に関する制限が多く、不動産経済学の分析から外れた価格変動が生じてしまうため分析の対象にはなりません。

 

先生「あらゆる土地と建物を『不動産』と一括りにしてしまわず、こうやって分析の対象を正確に絞っていくことが『不動産って何か』を知ることで、これが不動産市場分析の第一歩になるんだね」

フドウ「『不動産って何か』について知ることがこんなにも重要だったなんて……!! これからもっと不動産市場について詳しくなりたいと思いました!」

先生「それじゃあ第1章『ほんとに分かってる??「不動産」の正しい定義』はここまでになるね。次回からは第2章に突入するからお楽しみに!」

(続きます)

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